「S&P500のリターンでは物足りない」「最短で資産を増やして早期リタイアしたい」。
そんな野心を抱く投資家にとって、驚異的なパフォーマンスを誇る「FANG+(ファングプラス)」は魅力的な選択肢に映るでしょう。
しかし、ネット上には「おすすめしない」「やめとけ」「危険すぎる」といったネガティブな警告が溢れており、不安を感じて足踏みをしている方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、その警告は決して大げさなものではありません。
FANG+は、ハイリスク・ハイリターンを地で行く商品であり、生半可な覚悟で手を出すと、暴落局面に直面した際に大切な資産を大きく毀損し、市場から退場させられる可能性があります。
特に、新NISAをきっかけに投資を始めたばかりの方や、日々の株価変動に心が揺れ動きやすい方にとっては、精神的な猛毒になりかねない側面を持っています。
本記事では、なぜこれほどまでに「おすすめしない」と言われるのか、その構造的な理由を深掘りします。
さらに、過去の暴落データを用いたS&P500との徹底比較、それでも投資する価値があると考えられる根拠、そして後悔しないための具体的な活用法までを網羅的に解説します。
■本記事のポイント
- FANG+は高リターンだが極端にハイリスクで、S&P500などの王道インデックスとは性質がまったく異なる「使い手を選ぶ投資商品」である
- 10銘柄への集中投資・高コスト・激しい値動きにより、資産半減レベルの暴落や精神的ストレスが現実的に起こりうる
- 余剰資金で10年以上放置できる人以外には不向きで、初心者やリスク許容度が低い人にはおすすめできない
- それでもAI・巨大テック企業の成長による圧倒的な期待値があり、使い方次第では資産形成を加速させる可能性がある
【結論】FANG+をおすすめしない5つの理由と向いていない人の特徴

まず明確にお伝えしたいのは、FANG+(ファングプラス)という投資対象は、万人に推奨できる「正解」ではないということです。
S&P500や全世界株式(オール・カントリー)が「誰にでもおすすめできる王道の投資」だとすれば、FANG+は「使い手を選ぶプロ仕様の道具」あるいは「猛獣」のような存在です。
過去の輝かしいリターンだけに目を奪われ、その裏にあるリスクを直視しないまま投資を始めると、高い確率で後悔することになります。
ここでは、具体的にどのような理由で「おすすめしない」と言われているのか、そしてどのような人がこの投資に向いていないのかを、5つの主要な理由とともに詳しく解説していきます。
これらを読んでもなお「自分は大丈夫だ」と思えるかどうかが、最初の試金石となるでしょう。
向いていないのは「S&P500の値動き」でも不安を感じる人

FANG+への投資を最も避けるべきなのは、ご自身のリスク許容度が低いと自覚している方、あるいは自分のリスク許容度をまだ把握できていない投資初心者の方です。
リスク許容度とは、単に「損をしたくない」という気持ちの強さではなく、「実際に資産が減ったときに、どれだけ冷静でいられるか」という耐性を指します。
例えば、S&P500や全世界株式といった広く分散されたインデックスファンドであっても、株式市場全体が調整局面に入れば、数週間で5%から10%程度下落することは日常茶飯事です。
このとき、証券口座の評価額を見て「数万円も減ってしまった」「このまま下がり続けたらどうしよう」と動悸がしたり、夜も眠れずに何度もスマホで株価をチェックしてしまったりする経験はないでしょうか。
もしそうであれば、FANG+への投資は断固としておすすめしません。
FANG+の値動きの激しさ(ボラティリティ)は、S&P500の比ではありません。
S&P500が1%下落するような日に、FANG+は平気で3%から4%下落することがあります。
市場がパニック売り(セリングクライマックス)の様相を呈した場合、一晩で資産の5%以上が吹き飛ぶこともあり得ます。
日々の生活や本業に支障が出るほどのストレスを感じてまで、リターンを追求する必要はありません。
心穏やかに資産形成を続けたいのであれば、FANG+以外の選択肢、例えば全世界株式などの分散効果が高い商品をコアに据えるべきです。
逆におすすめできるのは「余剰資金」で「10年放置」できる人

一方で、FANG+への投資が向いている、あるいは推奨できるケースも存在します。
それは、投資資金の性格と投資家の時間軸が、FANG+の特性と合致している場合です。
具体的には、「最悪の場合、価値がゼロになっても今の生活が変わらない余剰資金」を投じることができ、かつ「今後10年以上は絶対に売却せず放置できる」という強い意志と環境がある人です。
FANG+は、短期的にはジェットコースターのように乱高下しますが、長期的にはテクノロジーの進化とともに右肩上がりの成長が期待されています。
重要なのは、暴落時に「売らなくて済む」状態を作っておくことです。
例えば、数年以内に使う予定がある結婚資金や住宅購入の頭金、あるいは失業などのトラブルに備えた生活防衛資金をFANG+に投じてはいけません。
暴落したタイミングで現金が必要になり、泣く泣く大損で売却(損切り)せざるを得なくなるからです。
「このお金は将来の楽しみのために育てている種銭であり、今は存在しないものとして扱う」と割り切れる資金であれば、一時的なマイナス評価も気にならなくなります。
さらに、10年、15年という長期スパンで見れば、暴落からの回復と成長を享受できる可能性が高まります。
この「時間」と「資金の質」という条件をクリアできる人だけが、FANG+という荒馬を乗りこなす資格を持つのです。
iFreeNEXT FANG+インデックスやめとけ!10銘柄集中投資の危うさ

「やめとけ」と警鐘を鳴らす専門家の多くが指摘するのが、FANG+指数の構造的なリスクである「極端な集中投資」です。
投資の大原則は「卵を一つのカゴに盛るな」、つまり分散投資によるリスク低減です。
S&P500は約500社、全世界株式は約3000社に分散投資することで、個別の企業が倒産したり大暴落したりした際の影響を最小限に抑えています。
しかし、FANG+の構成銘柄数はわずか10社です。
しかも、時価総額加重平均(時価総額が大きい企業の比率を高くする方式)ではなく、等金額加重平均(全銘柄を概ね均等な比率で保有する方式)を採用しています。
つまり、1銘柄あたりの構成比率は約10%にもなります。
これは、インデックスファンドというよりも、10種類の個別株をパッケージにした商品に近いと言えます。
もし、構成銘柄の1社が不正会計の発覚や法規制の強化、あるいは致命的な製品欠陥などで株価が50%暴落したとしましょう。
500社に分散しているS&P500なら全体への影響は0.1%程度で済みますが、FANG+の場合は指数全体がダイレクトに5%も押し下げられます。
過去にはMeta(旧Facebook)が1日で20%以上暴落した事例もあり、巨大企業といえども安泰ではありません。
「たった1社の不祥事で資産全体が大きく傷つく」という個別株投資並みのリスクを負っていることを、十分に認識しておく必要があります。
信託報酬0.7%超えは長期運用において大きなコスト負担

投資のリターンは不確実ですが、コスト(手数料)は確実なマイナス要因です。
長期投資において、運用コストの低さは成功の鍵を握りますが、FANG+はこの点においても不利な条件を抱えています。
現在、日本の個人投資家がFANG+に投資する際の代表的な手段である「iFreeNEXT FANG+インデックス」の信託報酬は、年率0.7755%(2026年2月時点)です。
この数字だけを見てもピンと来ないかもしれませんが、競合する低コストインデックスファンドと比較するとその高さが際立ちます。
例えば、人気の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬は0.1%を切る水準です。
つまり、FANG+を持っているだけで、S&P500の約8倍から10倍もの手数料を毎年払い続けることになります。
仮に1000万円を運用した場合、S&P500なら年間のコストは1万円以下ですが、FANG+では約7万7千円が引かれます。
これが10年、20年と積み重なると、複利効果の逆風となり、最終的な受取額に数十万円から数百万円の差が生じる可能性があります。
高いコストを支払ってでも、それを補って余りあるリターン(アルファ)を出し続けられるかどうかが問われますが、長期になればなるほど、この「コストの壁」は厚く立ちはだかります。
知恵袋でわかる今後の将来性の不確実さと銘柄入れ替えリスク

Yahoo!知恵袋や投資フォーラムなどで頻繁に議論されるのが、「今のハイテク企業の覇権はいつまで続くのか?」という将来性への懸念です。
現在はGAFAM(Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft)やNVIDIAといった企業が世界経済を支配していますが、歴史を振り返れば、永遠に頂点に君臨し続けた企業は存在しません。
かつての世界時価総額ランキング上位を独占していたGE(ゼネラル・エレクトリック)やエクソンモービル、日本の銀行株なども、時代の変化とともにその地位を明け渡してきました。
FANG+は「四半期ごとの銘柄入れ替え」というルールで新陳代謝を図っていますが、このルールが将来にわたって完璧に機能する保証はありません。
もし、次に台頭してくるイノベーション企業が、FANG+の選定基準(高い流動性や成長性など)に合致しなかった場合、あるいは銘柄入れ替えのタイミングが遅れた場合、指数としての魅力は急速に失われます。
また、ハイテク企業に対する各国の規制強化(独占禁止法違反の訴訟など)も大きなリスク要因です。
「今がピークかもしれない」という視点を常に持ち、特定のセクターや銘柄選定ルールに依存することの危うさを理解しておくべきです。
ハイテク株特有の激しい値動きとセクター依存の弱点

FANG+の構成銘柄は、すべてが「米国企業」であり、かつ「テクノロジー」や「一般消費財(ネット通販など)」といったハイテク関連セクターに集中しています。
これは、景気サイクルや金利動向の影響を特定方向に強く受けることを意味します。
一般的に、ハイテク株などの高成長株(グロース株)は、将来の期待利益を現在の株価に織り込んでいるため、金利上昇に非常に弱いという特性があります。
金利が上昇すると、将来稼ぐお金の現在価値が割り引かれ、理論株価が低下するためです。
実際、2022年に米国が急激な利上げを行った際、ハイテク株中心のNASDAQ100指数やFANG+指数は、S&P500以上に大きく下落しました。
セクター分散が効いていないため、ハイテク株にとって不利な経済環境(金利上昇やインフレなど)が訪れた際、ポートフォリオ内に逃げ場がなく、全面的に資産が目減りします。
「ディフェンシブ株」と呼ばれる、不況時にも強い食品やヘルスケアなどの銘柄が含まれていないことは、安定性を欠く大きな要因です。
精神的な負担が大きく狼狽売りしやすい構造的な問題

FANG+をおすすめしない最大の理由は、投資家自身の「心」の問題に行き着きます。
人間には「損失回避バイアス」という心理的傾向があり、利益を得る喜びよりも、同額の損失を被る苦痛の方を大きく感じるとされています。
FANG+のような値動きの激しい商品は、この損失回避バイアスを強烈に刺激します。
株価が上昇している時は「自分は天才だ」「もっと買っておけばよかった」と強気になりますが、暴落が始まると恐怖が支配し、正常な判断ができなくなります。
「もう二度と株価は戻らないのではないか」「今のうちに売って少しでも現金を残すべきではないか」という疑念に駆られ、最終的に底値で売却してしまう「狼狽売り」をしてしまうのです。
そして皮肉なことに、個人投資家が狼狽売りをして去った直後に相場は底を打ち、急回復を始めることが多々あります。
このような「高値で買い、安値で売る」という最悪の投資行動を誘発しやすい構造的な問題を、FANG+は抱えているのです。
FANG+をおすすめしない!「資産半減」の暴落データとS&P500・NASDAQ100との徹底比較

リスクを正しく恐れるためには、抽象的なイメージではなく、具体的な数字と過去の事実を知ることが最も効果的です。
「ハイリスク・ハイリターン」という言葉の裏には、実際に資産が半分以下になるような過酷な局面が含まれています。
ここでは、過去の暴落局面における下落率や回復期間のデータ、そして他の主要指数との定量的な比較を通じて、FANG+が持つ「毒」の強さを客観的に分析します。
ITバブルやリーマンショック級の暴落で資産はどこまで減るのか

FANG+指数自体は2014年からの算出開始(遡及算出)であり、2000年のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックを直接経験しているわけではありません。
しかし、FANG+を構成するような「大型ハイテク株」の集合体が過去にどのような動きをしたかを見ることで、未来のリスクをシミュレーションすることは可能です。
例えば、ハイテク株比率が高いNASDAQ100指数を参考にすると、2000年のITバブル崩壊時には、株価がピークから約80%も下落しました。
1000万円の資産が、わずか数年で200万円にまで減ってしまう計算です。
さらに絶望的なのは、その後の回復にかかった期間です。
ITバブル前の高値を更新するまでに、なんと約15年もの歳月を要しました。
もし、退職金などの虎の子をこのタイミングで一括投資していたら、老後の計画は完全に崩壊していたでしょう。
もっと最近の事例である2022年の米国利上げ局面を見てみましょう。
この年、S&P500の下落率は最大で約25%でしたが、FANG+指数は高値から40%以上も下落しました。
これは「10年に一度」と言われるレベルの調整局面でしたが、それでも資産の4割が消える恐怖を味わったわけです。
FANG+に投資するということは、こうした「資産半減」の事態が明日起きても不思議ではない、という覚悟を持つことと同義なのです。
Yahoo!掲示板やSNSで見かける「FANG+民」のリアルな悲鳴と歓喜

数字上の下落率以上に参考になるのが、その時々の投資家たちのリアルな感情の記録です。
Yahoo!ファイナンスの掲示板やX(旧Twitter)などのSNSは、投資家心理を映し出す鏡です。
相場が良い時には、「FANG+最強」「これでFIRE(早期リタイア)しました」「S&P500とか遅すぎて見てられない」といった、強気で傲慢とも取れる発言が溢れかえります。
この時期にSNSを見ると、自分だけが取り残されているようなFOMO(Fear Of Missing Out)を感じ、焦って高値で購入してしまう初心者が続出します。
しかし、ひとたび下落トレンドに入ると、その雰囲気は一変します。
「もうダメだ、終わった」「含み損が年収を超えた」「怖くてアプリを開けない」「損切りしました、もう二度とやりません」といった悲鳴や、運営会社や市場への恨み節が連鎖します。
中には、精神的なストレスで体調を崩したという報告も見られます。
自身がその集団ヒステリーのような状況に置かれたとき、周りに流されずに「ホールド(保有継続)」を貫けるでしょうか。
過去の暴落時の掲示板ログを遡って読んでみることは、自分がそのストレスに耐えられる性格かどうかをテストする良い方法です。
FANG+だけでいい?主要指数とのリスク・リターン比較表

「FANG+だけでいい」「他の指数は不要」という極端な意見を持つ前に、主要な指数との定量的な比較を行うべきです。
以下の表は、一般的なインデックスファンドにおけるリスク(標準偏差)とリターン、コストの傾向を比較したものです。
(※数値はあくまで過去の傾向に基づく一般的な目安です)
| 指数 | リターン期待 | リスク(変動幅) | 信託報酬(目安) | 投資対象 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| FANG+ | 超高い | 極めて高い | 0.7755% | 米国超大型10社 | 圧倒的な爆発力だが、コストもリスクも最大級 |
| NASDAQ100 | 高い | 高い | 0.2%から0.4% | 米国・非金融100社 | ハイテク中心に100社へ分散。FANG+よりマイルド |
| S&P500 | 中から高い | 中 | 0.09%前後 | 米国主要500社 | 米国市場の8割をカバー。世界標準のベンチマーク |
| 全世界株式 | 中 | 中から低い | 0.05%前後 | 世界約3000社 | 地域も通貨も分散。リスク抑制重視の王道 |
特筆すべきは「リスク(標準偏差)」の項目です。
金融の世界におけるリスクとは「危険」という意味ではなく、「リターンの振れ幅」を指します。
FANG+はS&P500の約1.5倍から2倍のリスク値を示すことが多いです。
これは、上昇する時も2倍なら、下落する時も2倍下がることを意味します。
「リターンだけを見てリスクを見ない」のは、ブレーキの効きを確認せずにスポーツカーでアクセルを踏み込むようなものです。
FANG+ポートフォリオの割合とリスク許容度別のおすすめ配分シミュレーション

リスクをコントロールし、致命傷を避けるための唯一の方法は、資産全体に占めるFANG+の比率(ポーション)を調整することです。
全財産をFANG+に投じる「フルインベストメント」は、よほどのリスク許容度がある人以外にはギャンブルと言わざるを得ません。
以下に、投資家のタイプ別のおすすめ配分をシミュレーションします。
慎重派(リスク回避重視・初心者): 0%
まずはS&P500や全世界株式の積立を継続しましょう。
FANG+を持たなくても資産形成は十分に可能です。
バランス派(少しスパイスを加えたい): 全体の5%から10%
コア資産(S&P500など)を90%確保しつつ、残りの10%をサテライト枠としてFANG+に投資します。
仮にFANG+が半値になっても、資産全体へのダメージは5%程度で済み、精神的な安定を保てます。
積極派(リスク許容度が高い・若年層): 全体の20%から30%
長期的な成長を信じ、積極的にリスクを取る場合でも、上限は30%程度に留めるのが賢明です。
残りの70%は分散された資産で守りを固めることで、暴落時の狼狽売りを防ぐアンカー(錨)の役割を果たします。
FANG+をおすすめしないけど投資するメリットと今後10年の圧倒的な期待値

ここまで、あえて厳しい言葉でリスクを強調してきました。
しかし、これほどのリスクがありながら、なぜ多くの投資家がFANG+に魅了され、資金を投じ続けるのでしょうか。
それは、リスクの裏側にある「破壊的な成長力」と、時代を牽引する最強企業への集中投資というコンセプトが、論理的に理にかなっている側面もあるからです。
ここでは、リスクを取ってでもFANG+に投資する価値があると考えられる、ポジティブな要素について解説します。
ファングプラスで億り人?S&P500を凌駕する爆発的なパフォーマンス

FANG+の最大の魅力は、なんといってもその圧倒的なパフォーマンスです。
過去の実績を見ると、S&P500を大きく上回るリターンを叩き出してきた期間が長く存在します。
例えば、直近10年程度のバックテスト(過去データの検証)を行うと、S&P500のリターンが3倍から4倍程度であるのに対し、FANG+は10倍近いリターンを記録しているケースもあります。
この「リターンの差」は、資産形成のスピードを劇的に変えます。
毎月5万円を積み立てた場合、年利7%(S&P500の期待値)と年利15%(FANG+の好調時を想定)では、20年後の資産額に数千万円単位の差が開きます。
少額の元手からでも、短期間で「億り人(資産1億円)」を目指せる可能性を秘めているのは、この爆発力があるからです。
「平均点」では満足できず、リスクを取ってでも資産階級を一気に駆け上がりたいと願う人々にとって、この実績は何物にも代えがたい魅力となります。
FANGプラス今後10年はどう?AI革命とマグニフィセント・セブンへの期待値

今後10年というスパンで世界を見渡したとき、経済成長のエンジンとなるのは何でしょうか。
多くの専門家が同意するのは、「AI(人工知能)」「クラウドコンピューティング」「ビッグデータ」といったテクノロジー分野です。
そして、この分野で圧倒的な資金力、人材、データを独占しているのが、FANG+の構成銘柄である「マグニフィセント・セブン(M7)」と呼ばれる巨大テック企業群です。
Microsoft、Apple、Google(Alphabet)、Amazon、Meta、NVIDIA、Tesla。
これらの企業は、単なる一企業を超えて、社会インフラそのものになりつつあります。
AI革命による生産性の向上や新サービスの創出は、これらプラットフォーマーを経由して行われる可能性が高いです。
「人類のテクノロジー進化に投資する」という意味において、FANG+は最も純度の高いエクスポージャー(投資機会)を提供してくれます。
彼らの築いた「事業の堀(参入障壁)」は深く広く、新興企業が容易に崩せるものではないという見方が、投資家の強気な姿勢を支えています。
iFreeNEXT FANG+インデックスの今後と自動的な銘柄入れ替えによる新陳代謝

FANG+指数の隠れた強みは、その「新陳代謝」のメカニズムにあります。
FANG+は、一度決めた10銘柄を永遠に持ち続けるわけではありません。
四半期(3月、6月、9月、12月)ごとにリバランス(構成比率を均等に戻す調整)を行うとともに、定期的に銘柄の入れ替え審査を行っています。
このルールにより、成長力が鈍化したり、時価総額や流動性が低下したりした「旬を過ぎた企業」は容赦なく除外されます。
逆に、BroadcomやSnowflakeのように、その時々で勢いのある新たな成長企業が組み入れられます。
自分で個別株投資を行う場合、愛着やバイアスが邪魔をして「売り時」を逃すことがよくありますが、FANG+はルールに基づいて機械的に「弱きを切り、強きを入れる」サイクルを回します。
常に「現時点での最強の10社」選抜チームを維持し続ける機能が備わっていることこそが、長期的にS&P500をアウトパフォームしうる構造的な優位性なのです。
FANG+をおすすめしないけど失敗しない活用法と新NISAでの出口戦略

FANG+のリスクとメリットの両面を理解した上で、それでも「投資したい」と決断された方へ。
ここからは、実際に投資を行う上で失敗を防ぎ、賢く利益を確保するための具体的な戦略をお伝えします。
単に「買って放置」するだけでは不十分です。
ポートフォリオ全体でのリスク管理、新NISA制度との付き合い方、そして最も難しい「売り方(出口戦略)」までを計画に組み込むことが重要です。
ポートフォリオのスパイスとして使う「コア・サテライト戦略」とは

前述した「リスク許容度別の配分」を実践するための具体的なフレームワークとして、「コア・サテライト戦略」を強く推奨します。
これは、資産を「守りのコア(中核)」と「攻めのサテライト(衛星)」の2つに分けて管理する手法です。
コア資産(70%から90%):
目的:市場平均並みの安定したリターンを確保し、資産全体の土台を作る。
対象:S&P500や全世界株式(オール・カントリー)などの低コストインデックスファンド。
スタンス:何があっても売らず、淡々と積み立てる。
サテライト資産(10%から30%):
目的:市場平均を上回る超過リターン(アルファ)を狙い、資産形成を加速させる。
対象:FANG+、NASDAQ100、個別株など。
スタンス:リスクを承知で攻める。
最悪、価値が大きく減ってもコア資産があるため生活は揺るがない。
この戦略の肝は、役割分担を明確にすることです。
FANG+を「サテライト枠」と定義することで、暴落時にも「コア資産は無事だから大丈夫」という精神的な余裕が生まれます。
また、FANG+が大きく上昇してサテライトの比率が高くなりすぎた場合は、一部を売却してコア資産に移す「リバランス」を行うことで、利益を確定させつつリスクを元の水準に戻すことができます。
ファングプラスほったらかしにするなら積立投資 vs 一括投資の正解

ハイボラティリティなFANG+への投資タイミングを見極めるのは、プロでも困難です。
「今が底値だ」と思って一括投資をした直後に、さらに20%下落することもザラにあります。
したがって、一括投資は避け、「定額積立投資(ドルコスト平均法)」を徹底することを推奨します。
毎月決まった日に、決まった金額(例:月3万円)を自動的に買い付ける設定にします。
これにより、株価が高い時には少ない口数を、株価が安い(暴落している)時には多くの口数を購入することができます。
結果として、長期間の平均取得単価を平準化させる効果があります。
特にFANG+のような値動きの荒い商品ほど、ドルコスト平均法の効果は大きく発揮されます。
暴落時に「安くいっぱい買えてラッキー」と思える仕組みを作っておくことが、「ほったらかし投資」を継続するための秘訣です。
新NISAでFANG+を買うなら「損益通算できない」リスクを知っておけ

新NISAの「成長投資枠」を利用してFANG+を購入しようと考えている方は多いでしょう。
運用益が非課税になるメリットは絶大ですが、一方で無視できないデメリットもあります。
それは、NISA口座で発生した損失は「損益通算」ができないという点です。
通常の課税口座(特定口座)であれば、A銘柄で100万円の利益が出て、B銘柄で50万円の損失が出た場合、相殺して利益50万円分に対する税金だけで済みます(損益通算)。
しかし、NISA口座でFANG+が大暴落して損失が出ても、課税口座の利益と相殺することはできず、損失は「なかったもの」として切り捨てられます。
また、損失を翌年以降に繰り越す「繰越控除」も使えません。(出典:国税庁『No.1463 NISA(少額投資非課税制度)の手続』)
ハイリスクな商品は大きな損失を出す可能性も高いため、損益通算ができないNISA口座との相性は、ある意味で「諸刃の剣」です。
「絶対に利益が出る」という前提ではなく、「マイナスになった時の税制上の救済措置がない」ことを理解した上で口座を選ぶ必要があります。
【出口戦略】FANG+を「いつ売るか」決めていますか?取り崩しの難易度

投資の入り口(買い方)以上に難しいのが、出口(売り方)です。
特に老後資金などの目的で運用している場合、いざお金が必要になった60代、70代のタイミングでFANG+が暴落していたらどうなるでしょうか。
これを「シーケンス・オブ・リターン・リスク」と呼びます。
資産を取り崩し始める初期に暴落に見舞われると、資産寿命が一気に縮まり、長生きリスクに対応できなくなる恐れがあります。
このリスクを避けるためには、目標とする時期(ゴール)の5年から10年前から、徐々に出口戦略を実行する必要があります。
具体的には、FANG+の比率を下げ、債券や現金、あるいは値動きの緩やかな全世界株式へと資産をシフト(スイッチング)させていきます。
一気に全てを売るのではなく、毎年少しずつ売却して安全資産に移し、ポートフォリオのリスクを落としていく「リアロケーション」が有効です。
「ずっと持ち続ける」だけでなく、「いつ、どのように降りるか」のシナリオを持っておくことが、ハッピーエンドを迎えるための必須条件です。
【まとめ】FANG+おすすめしないについて
最後に本記事で重要なポイントをまとめます。

